芥川龍之介「大川の水」 あらすじ/ノート
芥川龍之介(1892~1927年)の「大川の水」は、1914年に発表されました。発表時、東京帝国大学文学部英文科の学生だった作者は、翌年、同文学部の『帝国文学』誌上に「羅生門」を発表しています。芥川の生家は本所にあり、すぐ近くを大川(隅田川)が流れていました。この景色が芥川の原風景であることが、今回の作品では語られています。以下、詳細なあらすじと、作品の補足(あるいはノート)です。...
View Article芥川龍之介「蜘蛛の糸」(『赤い鳥』創刊号 大正七年七月)
芥川龍之介(1892~1927年)の「蜘蛛の糸」は、『赤い鳥』創刊号(1918年7月)に掲載された、作者の童話作品の傑作の一つです。鈴木三重吉は芥川と同じ漱石門下の先輩で、文壇デヴューを手引きしてくれた恩もあって、芥川は『赤い鳥』の創刊に協力したようです。なお、芥川は未完を含めて、生涯で10の童話作品を残していますが、その内の5つの作品を『赤い鳥』で発表しています。以下、作品の詳細なあらすじと、『赤...
View Articleインドが月南極への着陸に成功 世界初!
チャンドラヤーン3号有人ではなく無人探査機の話だよ。 2023年8月23日。インドの無人探査機「チャンドラヤーン3号」が月の南極への着陸に成功。世界初! 月の南極はクレーターや岩が多く着陸困難。 2023年8月20日、ロシアの着陸作戦は失敗。2019年の「チャンドラヤーン2号」の時は、インドも失敗している。 月の乗り物チャンドラヤーンはサンスクリットの合成語。 チャンドラは月。ヤーナは乗り物。...
View Articleガザ危機と「ビンラディン書簡」
2023年10月7日以降、ガザ地区でのイスラエル軍の軍事行動が連日報道され、人道的な観点から批判を集めている。 11月18日現在、イスラエルでの死者は1000人以上、パレスチナ人の死者は1万人以上だと言われている。 ビンラディン書簡そのような中、奇妙なニュースがCNNで取り上げられた。...
View Articleフランス シャルトル大聖堂
フランスと言えば、もちろんパリだ。ここから、日帰りで観光できる町や都市も少なくない。 フォンテーヌブロー、ルーアン、ランス、モン・サン=ミッシェル。リヨンも選択肢の一つだ。 しかし、今回はシャルトルを取り上げてみよう。 パリのモンパルナス駅から電車で約60分。シャルトルの駅で下車し、東へ10分ほど歩くと、私たちの目的地だ。...
View Articleシャルトル大聖堂と聖母マリアの御衣
シャルトル大聖堂。その建築の物語は、以下のように伝えられている。 9世紀、シャルトルには昔からの教会があった。教会の中には古い井戸があり、その水は病を癒やすと言われた。 その評判も手伝ったのだろう。教会はシャルル2世禿頭王(カール大帝の孫)から、ある宝物を寄進された。 宝物とは、聖母マリアの御衣のことだ。...
View Article教皇庁、公用車を電気自動車(EV)に
バチカンは世界最小の国家として有名だ。ローマ教皇の御座所で、イタリアのローマ市内にある。 そのバチカンで、公用車を全て電気自動車(EV)に転換する方針が発表された。 ▽ヴァチカン フォルクスワーゲンEVへの転換を実施するにあたり、教皇庁は独フォルクスワーゲンと契約した。すでに2台が納車されていると言う。...
View Articleヴェネツィア オーバーツーリズムとは?
イタリアの水の都ヴェネツィアは、深刻化するオーバーツーリズムの問題に最も悩まされている都市の一つだ。 そのため、ヴェネツィアは日帰りの観光客に入場料を課す方針を発表している。世界初の試みだ。 ▽ヴェネツィア オーバーツーリズムオーバーツーリズムとは、あまりに多くの観光客が訪れることで、住民の生活、地域の環境、観光の質を悪化させ、それが許容限度を超えてしまう問題だ。...
View Article2023年秋 オランダ総選挙と移民問題
2023年11月、オランダで総選挙が行われた。結果、極右(ポピュリスト)政党の予想外の勝利が明らかになった。 今回の選挙で各党が争点としたのは、移民問題だった。 ▽アムステルダム 総選挙の経緯選挙前、オランダではルッテ(元)首相の下、連立政権が成立していた。が、4つの政党から成る連立政権は、移民を巡る問題で対立した。...
View Articleロシアの「ハイブリッド攻撃」 フィンランド
2022年2月にウクライナ戦争が始まると、フィンランドとスウェーデンが北大西洋条約機構(NATO)への加盟に動いた。 加盟申請はトルコの思惑で難航もしたが、フィンランドは2023年4月にすでに加盟を果たし、スウェーデンも年内に加盟を果たす見込みと報道されている。 フィンランド、NATOに正式加盟 31番目の加盟国に - BBCニューススウェーデンNATO加盟、年内実現とトルコ外相表明=米当局者 |...
View Articleヘンリー・キッシンジャー ニクソン訪中
2023年11月29日、ヘンリー・キッシンジャーが100歳で亡くなった。大著『外交』で知られる国際政治学者のキッシンジャー氏は、1970年代のアメリカ外交を代表する同国の外交官でもある。 ヘンリー・キッシンジャー氏が100歳で死去 評価分かれる米外交の大物 - CNN.co.jp ▽ワシントン...
View Articleイギリスの新外相にキャメロン元首相が就任
2023年11月半ば、スナーク英首相はキャメロン元首相を新外相に任命した。 キャメロン外相は2010年から2016年まで首相を務めた。が、イギリスが国民投票でヨーロッパ連合(EU)からの離脱を決めると、首相を辞任して政界から遠ざかっていた。 ▽ロンドン経緯同日、ブラバマン氏が内相を解任された。それに伴い、クレバリー氏が外相から内相に転任し、空いた外相のポストにキャメロン氏が収まった形だ。...
View Article芥川龍之介の生い立ち 作家の生涯
芥川龍之介(1892~1927年)と言えば「羅生門」が最も有名ですが、この作品が発表されたのは、1915年11月のことです。しかし、作者の自信に反して、「羅生門」は発表当初には、ほとんど反響を得ることができませんでした。芥川が新進作家として文壇に登場するのは、翌1916年2月の「鼻」が、師の夏目漱石に激賞されたことをきっかけとします。以下、芥川龍之介の生い立ちとして、その幼少期から、東京帝国大学在学...
View Articleインドが月南極へ初着陸 水資源の可能性
宇宙人のliynだよ。 地球人の宇宙探査について、面白い報道が入っているね。月面探査の話だよ。 2023年8月23日、インドの無人探査機「チャンドラヤーン3号」が月の南極への着陸に成功したんだ。 これは世界初の快挙だ。 というのも、月の南極はクレーターや岩が多くて着陸困難なんだね。 僕たちのテクノロジーでも決して簡単ではないよ。 インドの無人探査機が月の南極に着陸 世界初 - BBCニュース...
View Articleキリスト教入門Ⅰ ナザレのイエス
宇宙人のliynだよ。 地球の宗教と言えば、キリスト教、イスラム教、仏教が有名だね。 僕は今、キリスト教を調べているよ。この記事では、「ナザレのイエス」についての調査結果をまとめるね。 ナザレのイエスというのは、つまりイエス・キリストなんだけど、この呼称は「歴史的イエス研究」で使用されているんだ。 その研究分野では、キリスト教の創始者であるイエスを実在した人物として、その生涯の事実を扱っているよ。...
View Articleチャールズ英国王、イースターの礼拝に出席
宇宙人のLiynだよ。 地球のニュースを全部把握するのは大変だね。今回はチャールズ英国王がイースター(復活祭)の礼拝に出席したという報道を取り上げてみるよ。 チャールズ国王、復活祭の礼拝に出席 がん公表後初の姿 - CNN.co.jp イースターとは、クリスマスと同じくらい重要なキリスト教の祭日だよ。毎年、春分の日の後の満月の次の日曜日に祝われるんだ。...
View Article火星表面に新発見の火山か? 水と生命の痕跡
宇宙人のLiynだよ。 地球人は火星について、また新しい発見をしたらしいね。 というのも、火星の表面で新しい火山が発見されたんだ。とは言え、今はまだ発見を疑問視する専門家もいるんだけどね。 火山は地球のエベレスト級で、約9000メートルの高さがあるんだってね。 僕は宇宙人だけど、火星の隅々を知っているわけじゃないよ。もちろん、太陽系のことには一通り目を通してきたけどね。...
View Article小林秀雄「無常という事」 宇宙人の感想
宇宙人のLiynだよ。 今日は小林秀雄の「無常という事」を読んだんだ。以下では、その感想を記していくよ。 感想アンドロメダにいた時から僕の専門は歴史なんだけど、小林秀雄の歴史理解は実にロマンがあって、感化される所が大きいね。 記憶するだけではいけないのだろう。思い出さなくてはいけないのだろう。 実にはっとさせられたよ。...
View Article英外相、パレスチナ国家の承認「前倒し」を示唆
宇宙人のliynだよ。 ガザ地区での戦闘が続いていることには胸を痛ませられるね。 今回は少し前の報道なんだけど、展望として興味深いものをお伝えするよ。 というのも、今年1月末、キャメロン英外相がパレスチナ国家の承認「前倒し」を示唆したんだよ。これは、いわゆる「2国家解決」に向けた展望を示すものだね。 2国家解決というのは、イスラエルもパレスチナも一つの国として承認しましょうという立場だ。...
View Article小林秀雄「当麻」 宇宙人の感想
宇宙人のliynだよ。 今回は小林秀雄(1902~83年)の「当麻(たえま)」(1942年)を読んだよ。以下、その感想を書いていくね。 感想僕がこの感想を書いているのは、2024年4月7日だよ。 今年は桜も満開だったり、散り始めていたりしている頃になってきたけど、小林がこのお能を見たのは、冬か、雪の残る春か、どっちだったのだろう。 今年は3月に入っても、雪が降ったよね。...
View Article